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府中けやき共同事務所

2020/05/31

公正証書遺言の作成と流れその2

前記事である公正証書遺言の作成と流れの続きです。この記事では公正証書遺言を作成する際に発生する費用と注意点を解説していきます。公正証書とは何か? といった基本的なことは前記事で解説しておりますので、そちらを読んでいただいてから本記事をお読みいただくと、より分かりやすいと思います。

公正証書遺言の作成費用
作り方と作った後どうするかは前記事で述べた通りですが、やはり気になるのは作成費用がどのくらいかかるのか?ということだと思います。下の表をご覧ください。



1億5千万の遺産を配偶者1億円。子ども2人にそれぞれ2,500万円ずつ分けた場合は次のような手数料が発生します。
配偶者:43,000円(1億円分の手数料)
子ども達:それぞれ23,000円ずつ(2,500万円分の手数料)
合計で43,000円+23,000円+23,000円=89,000
相続財産の合計にかかるわけではなく、遺産をもらうことになる人毎の計算になりますので注意が必要です。なお、相続財産の総額が1億円以下の場合は11,000円加算されます。
さらに、遺言書原本についてはその枚数が法務省令で定める枚数の計算方法により4枚(法務省令で定める横書の証書にあっては、3枚)を超えるときは、超える1枚ごとに250円の手数料が加算され、また、正本と謄本の交付にも1枚につき250円の割合の手数料が必要となります。※合計すると、大よそ3,000円程となります。
 遺言者が病気又は高齢等のために体力が弱り公証役場に赴くことができず、公証人が、病院、ご自宅、老人ホーム等に赴いて公正証書を作成する場合には、手数料が50%加算されるほか、公証人の日当と、現地までの交通費がかかります。

確実性の高さを取るか、費用と手間を取るか?
これまでの解説をご覧いただければお分かりのように、手間も費用もかかるのが公正証書遺言。反対に手間も費用もさほどかからないのが自筆証書遺言ということになります。では、なぜ公正証書遺言という制度が存在するのでしょうか?その理由は何と言っても確実性の高さにあると言えるでしょう。
 「公正証書って何?」の項目でも解説した通り、公正証書遺言は公証人の方が作成してくれる公文書です。そのため、遺言書としての不備はあり得ません。遺留分の制約は存在しますが、基本的にあなたの望んだとおりに遺産は分割されていくことになります。また、自筆証書遺言のように家庭裁判所での検認は必要ありません。
一方、自筆証書遺言は気軽に作成できますが、誤った書き方をしてしまうと遺言書としての効力を持ちません。その上、発見された方は家庭裁判所で検認を行う必要もあります。公正証書遺言に比べ気軽に作成できる分、一つのミスで効力を無くすことは十分に考えられるのです。
 公正証書遺言にするか自筆証書遺言にするかの明確な答えはありませんが、遺産争いに発展しそうなケースや、特別な方や団体に財産を残したいといった場合などは、より確実性のある公正証書遺言を選択されるケースが多い様に感じます。また、多額の財産をお持ちの場合もより確実性の高い公正証書遺言を選択される方が多いです。

誰に相談するか?
実は今回取り上げた公正証書遺言の作り方に関しては、ある方からのご相談によりブログにすることを思い立ちました。詳細な個人情報はお伝え出来ませんが、お子さんたちのために遺言書の作成を検討中という方でした。ご自身で調べられた結果、公正証書遺言が確実性も高くよさそうだと思い、いざ作ってみようとしたところ、
「どこに相談したらよいかわからない…」
「金融機関に相談したら結構な金額を提示されてちょっと…」
ということで、せっかく思い立った公正証書遺言もなかなか作成できず、どうしようかと思っていたところ、私と共通の知人を介してご相談をお受けしたといったことがありました。
 公正証書遺言の作り方と流れの項目でも述べた通り、ご自身で公証役場へ打ち合わせに出向き作成することはもちろん可能です。しかし、用意する書類やスケジューリングなど苦戦することが予想されます。そんな時は私たちのような専門家を頼っていただければ解決することが可能ですが、案件により誰に相談すればスムーズに解決するかは微妙に異なります。よくあるケースを元にどの専門家に相談したら一番スムーズに解決できる可能性が高いかを簡単にご案内致します。


遺産争い等で揉めることが予想される場合や、相続人や権利関係が複雑な場合
こういった場合は弁護士に相談されることをお勧めします。

相続時や2次相続時における税務上のメリット・デメリットを考慮する必要がある場合
これは税理士に相談されるとスムーズなケースですね。

揉めることはないと思うけど自分でやり取りするのは難しいので代わりにやってほしい。財産に不動産がある、後々不動産の名義変更が必要になりそう
このような場合は私たち司法書士にご相談ください。

簡単ではありますが依頼先を検討する一助になれば幸いです。

元気なうちに行動を
今回は公正証書遺言に関して掘り下げて解説して来ました。いつもこのブログで言っていることにはなってしまいますが、基本的に遺言の作成は元気なうちでないと出来ません。ここでいう元気なうちとは、財産に対する判断が出来るということです。お体が極度に弱り、判断が出来なくなってからでは遅いのです。

しかし、遺言書の作成は入院や施設への入居に伴い作成を思い立つ方が多いのも事実です。以前であれば病院や施設に伺って打ち合わせをすることも出来ましたが、新型コロナウイルスの影響で病院や施設の面会制限がかかっている現状においては、公証人と2名の証人の立会いがなければ作成できないという点において、どうしようもないということになりかねません。そこで急遽自筆証書遺言に切り替えようとしても、サポート無しで効力のあるものを完成させることは困難なことも多く、また自筆で書く力が残っていないと、結果的に遺言を残すことが出来ないという事態も十分予想されます。
公正証書遺言の作成を検討されている方は完成までに時間がかかりますので、ある程度余裕を持って行動に移されることを強くおススメします。

当事務所では遺言作成のお手伝いも行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。最適なプランをご提案いたします。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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